身の回りの生き物についてあれこれ書いてます。更新は1〜2週間に一度、週末です。詳しくはこちら。

2012年8月26日日曜日

毎日が肝試し

映画「エイリアン」が好きだ。怖いが、好きだ。
ホラー映画はあまり得意ではないが、エイリアン
にはホラーだけでないロマンがある。
まず、エイリアンの造形がよい。あれは人間が
(いや、わたしが)怖いと思うツボをよくとらえている。

●顔がよく分からない。目がない(ように見える)
●黒光りしている。
●動きが速い 。

 ↑このあたりまで、端的にいうとゴキブリなのである。
そのくせ、体つきは人間なのである。ゴキブリ人間。
これが怖くないわけがない。(あと、口から口が
出てくるのもすごく恐怖のツボだが、あれはなぜ怖い
のか、まだよく分からない)



ただ、ゴキブリ人間であるだけではまだ物足りない。
何か、あのぎょっとする感じ、どこかで知っている
気がする。なんだろう。と常々思っていたが、
思い当たった。女王蜂、女王蟻。あの、スペシャルな
風格 がエイリアンにはあるのである。と気づいたのは
最近女王蜂に邂逅したのである。

仕事場のベランダ、大変せまい、30cmぐらいの鉢を
並べたらいっぱいくらいのスペースだが、そこに
西洋ツゲの鉢植えがある。
あるとき、水やりをしていたら、妙に蜂が飛んでいる。
あれ、と思ってツゲの枝の間を覗き込んでみたならば、
果たして、アシナガバチご家族ご一行がマイホームの
建設中なのであった。ううむ。このころサイズ2cm
ほど。留守中に撤去してしまおうか、しかし常に
お留守番さんが何匹かいるので、チャンスがない。
しかも、じっと見つめていると、微動だにせず巣を
守る姿がどうにも健気に思えてくる。どうしようか。
逡巡してるうちに、すっかり10cmほどの立派なお家に
成長してしまった。
わたしは蜂に刺された事はないのだが、刺されるのは
大いなる恐怖である。wikipediaのアシナガバチの
項目にも「刺されると死ぬ可能性もあるので刺されたら
すぐ皮膚科に行くこと」と書いてある。いざこざを
起こさずに共存するには、とにもかくにも巣を刺激しない
事らしいので、最近は水やりが命がけなのである。
そうっとバケツで木の根元にゆっくり水をやりながら、
注意深く巣を見る。蜂達は、じっと巣を守るもの、
忙しく働くもの、いろいろであるが、ある時、ついに
女王蜂に謁見あいなったのである。
そのサイズ通常の3倍ぐらい、堂々の貫禄。マザー
エイリアンは、ゆりかごを静かに揺らしている。
わたしの夏のホラーなのである。 しかも、体験型の。
ただ、水やりのたびに目が離せない。このホラー
にもまた、ロマンがあるからだ。 


(余談...ちなみに「エイリアン対プレデター」には
ロマンが全くない。)


2 件のコメント:

  1. こんにちは。
    いのちをみる眼の優しさに打たれます。
    アシナガバチの巣は、どの位まで大きくなるのでしょうか・・・ちょっと、心配です。
    文章、本当にお上手ですね。もしかしたら、書く方もプロでいらっしゃるのなら失礼をお許し下さい。
    絵が素晴らしいのは、当たり前なんでしょうが、文章の簡潔さや躍動やセンスの良さに感服しました。
    素敵です。

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  2. コメントありがとうございます!巣はとりあえず、大きくなって入るんですが、蜂たちは巣の周りではあまり飛んでいないで巣に張り付いてうごめいてるので、巣を刺激しなければ何とか共存できそうです(^_^;)文章は趣味で書いているので、自己流なのですが、書くのが好きなのでよかったらまた読んでいただければとってもうれしいです!

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